宇崎愛子(石原さとみ)は、三浦誠二(田口淳之介)のプロポーズを受け、幸せを噛み締めていた。そんな折、三浦は長年、音信不通だった父親・誠造(大和田伸也)から、愛子と別れて自分が勧める女性と見合いをするように言われる。三浦は、親が勝手に決めたことだと弁明するが、愛子の父・賢太郎(時任三郎)は、親を説得できないうちは愛子との結婚は認めないとキッパリ言う。
これを聞いた三浦は、何かを決意したようにすぐに帰郷する。三浦を見送った愛子と賢太郎は、そろそろ実家へ着いただろう三浦が気になって仕方ないが、三浦からの連絡を待つことにする。
ところが翌朝、宇崎家から賢太郎の姿が消えていた。 嫌な予感がした愛子は、三浦に実家の周りを見てもらうように電話をする。すると、案の定、そこに賢太郎が。 仕事のついでに来たというが、ふがいない三浦のことが心配だったのだ。前夜は父親と話せなかった三浦は、賢太郎に急かされ、ついに、父親と向かい合うことに。ところが、誠造は見合い写真を突きつけるだけで、三浦の話を聞こうともしない。そして、食い下がる三浦を一喝すると、店へ出るために車に乗り込もうとする。その様子を見ていた賢太郎は、誠造になぜ、子供の話を聞かないのかと詰め寄るが、誠造は答えない。
しかし後日、そんな誠造が、三浦ときちんと話をしたいと上京することに。三浦は愛子に、まず自分が話しをしてから、愛子に紹介すると約束。愛子はその日を心待ちにする。
そして、面会の日、三浦は指定された料亭に誠造を訪ね、愛子と賢太郎は外で状況を見守ることに。ところが1時間近く経っても、三浦は出てこない。心配になったふたりは、思い切って部屋を訪ねる。なんと、仲居に案内された部屋では、三浦と振袖姿の女性(皆藤愛子)との見合いが執り行われていたのだ。これに激怒した賢太郎は、三浦に掴みかかったり、誠造を問い詰めたりと大暴走。見合いは、台無しになる。
賢太郎の振る舞いに怒った誠造は、賢太郎の人格を否定するような発言をする。これを聞いた愛子は、自分たちの非礼を詫びながらも、自分のことは構わないが、賢太郎のことは悪く言わないでくれと頭を下げる。誠造は、見合いは三浦を思ってのことだったこと、また、ずい分以前から三浦を呉服店の跡取りにと考えていたことを明かす。初めて父親の心内を知った三浦はとまどいを隠せない。と、そのとき、誠造が胸をかきむしりながら倒れこんでしまう。病院に運ばれた誠造は、心臓が悪いことが判明。後日、心臓のバイパス手術を受けることが決まる。
翌日、誠造の病室を訪ねた賢太郎は、三浦が誠造と話をしたがっているだろうと語りかける。家族だから話さなくても分かり合えるという誠造に、家族だから話すのではと賢太郎。自分は娘の結婚には反対だが、納得いくまで反対したいから愛子や三浦ととことん話していると訴える。そして、三浦はいい青年なので、愛子と結婚しようがしまいが、幸せになってほしいと思っていると気持ちを語る。しかし、そんな言葉も誠造の心には届かないようで…。
一方、会社では愛子と三浦の婚約が話題となっていた。そんな折、鳴海駿一(小泉孝太郎)の部屋に呼ばれた愛子は、会社がエントリーを考えている企画に鳴海の父親の会社「トパーズ」も、エントリーを予定していることを聞かされる。槙原環(白石美帆)は、父親の会社と権利を争うのは得策ではないと、辞退を示唆するが、愛子に意見を求めた鳴海は、愛子の心の声を聞いたと言い、エントリーを決める。
その日の夕方、病院にやってきた三浦に誠造は、実家で母・房江(田島令子)を支えながら、呉服店を継いでほしいと話す。父親の気持ちが痛いほどわかる三浦は、それを否定しきれないが、結婚相手を自分で決めることだけは譲れないと主張する。見舞いのために病室を訪ねようとしていた愛子は、そんな三浦の決意を聞き、嬉しい気持ちになる。
病院からの帰り道、愛子は犬飼美奈子(和久井映見)のカフェに立ち寄る。そこでは賢太郎が美奈子に、愛子が嫁いだ後、ひとりになる自分を想像して不安になっていると明かしていた。入り口に立ち止まったままの愛子は、賢太郎の思いを知り、切なくなる。すると、賢太郎は妻・陽子が生きていてくれたら、と話しはじめる。そして、子供を産める身体ではなかった陽子が出産を決意したときに反対しきれなかった自分は、間違っていたんじゃないかと、悔やむように言うのだ。そんな話を初めて聞いた愛子は、「私を産んだせいで、お母さん、死んじゃったの? お父さんの一番大切な人を、私が」と衝撃を受け、賢太郎が制するのも聞かず、外へ走り出てしまい……。
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